ソマリ……
あからさまに怪しい伝言よこしてきたなオイ。
[従兄弟と顔を合わせたのは、北に戻ってから、成人するより少し前の事だった。
年が近いからであるのと、従兄弟である事から引きあわせられ、そして短くない付き合いの中での従兄弟への評価は『大体裏があるが一番に利を重視する貴族らしい貴族』だった。]
あいつ解りやすいから嫌いじゃないんだけどなー。
さーてどうするか。
[裏があるのにわかりやすいとはこれいかに、なのだが、裏がありその目的が利であると知って付き合うのなら、何となく思惑も読めて解りやすいと変な所は気がつく男だった。
だが馬鹿正直にジェフロイを連れて行って、暗殺されれば目も当てられない。
それもまたソマリにとって利のひとつでもあるのだから。]