[別段人恋しい訳でもないのに、何故だろう。こうして雑多な声に耳を傾けながら、ぼんやりと自らの吐き出す白い煙を見上げているのが日課だった。戦を憂う平和主義者な訳でもない。任を全うするだけの責任感は持ち合わせている。それでいても、尚。砲撃で友を奪われた己が、その砲術を生業としていることに皮肉を感じざるを得なかった。]