[ 彼が頭痛に苦しむ様に、クレステッドがどう反応したか。
そして彼の心中が如何様であったかはさすがに知れることはないだろう。故に、 ]
………アースガルドの軍人、カシムという少佐が乗船していた。ここの副艦長にして将軍位である女の下にだ。
そやつがまだここにいれば、それから『ラグナロク』のこと、聞き出せるやもしれんぞ。
[ あまりに直接的な物言い。 ]
少し話しただけだが、少佐のくせに心の強い男ではなさそうだった……文官出身か……なんでもよいが。
シラを切っても構わんよ。『ラグナロク』そのものが眉唾でも、こやつらは何か隠してる。
どうせこの異常事態だ。シラを切っても無駄だ、このまま『積み荷』をダメにするくらいなら連邦に洗いざらい言った方が身のためだ、とでも圧力をかければいい……。
問題はそいつの所在をどう探すかだが……。
[ その言い様を、クレステッドはどう判断したか……。
爪を噛みながら話すうちに、そこからはまた出血が…… ]*