[操手に激を飛ばしながら、私は母艦からそのまま持ってきたライフル片手に海上を窺う。
右、砲艦の上に見えた人影の右肩付近に発砲。ヒット。
船から二時の方向、複葉機。威嚇射撃。面舵。]
副砲に注意して!
土手っ腹にアケられたら、沈むから。
[眇めた瞳はそのままに、旋回する敵方複葉機の羽を一枚、捥ぐ。
何かを追って行った>>461ようだったけれど、そこまで確認している暇はない。]
水雷は無理して当てようとしなくていい。
だから、近寄ってくる船にだけは注意しておきなさい!
[はい!と威勢のいい返事が届く。
けれども、戦況は思わしくない。返事よりも結果が欲しいのですよねえと敬語の戻った口でぼそり、呟くと。
直後、敵艦から放たれた砲弾が舳先をがりりと削っていった。]