― 八坂神社 ―[八坂神社参拝は本当に慌ただしかった。美しい朱塗りの西楼門を抜けたあと、手水舎で口と手を清めて、それから本殿に参る](ずっと真理と仲良くやっていけますように)[受験生なのに受験のことなどひとつも考えず、そうして願ったあと]……終わった?[傍らの真理にそう尋ねて神社の敷地内を出ると、さすがに制服で肩を抱くのは学校の品位を下げかねないと今更気づいたのか、手を繋ぐだけに留める]