[夫が自分のために、精霊長の務めを文字通り放り出してきたとは想像もせず>>473困りましたね。と嘯く声に、困ったわね、と相槌を重ねる。魔界の瘴気は肌に合わないが、闇を支配する伴侶の腕はしっくりと馴染む。知らず目を細め、首筋に鼻先を擦り寄せる。夫婦水入らずの一時の代償を、他の精霊が被っているとも知らず]