[僕は凶状持ち《バラン》に嫉妬した――…そう伝えて尚、返ってきたものは忌避ではなく。その上で、彼の要求を聞いたなら、大量の血を失った自分にできる事など一つしかない。身を起こし、彼の血を少し舐めたなら、その身を引きずるように物陰へ。そして短剣を奪い、自分の肩口に突き刺して。更にそのまま刃を動かし、血が彼へと溢れるように] ………ダーフィト、今から、君を血族にするけど… 下手に理性があると、死んじゃう可能性が高いんだ。 ……だから、飲んでて――…[簡単な注意だけを口にして、彼の首筋へと、牙を突き立てた]