[聞けば腰をやられて立ちあがれないのだという。
シコン陥落までは無事でいたようだが、その後怒涛の状況変化に対応する為、朝夕なく立ち働いて遂には腰を痛めたという。
その甲斐あって、幾分かは逃げ延びてきた守備隊に所属していたもの、からくもシコンから脱してきた者らなど、怪我人のうち移動に耐えるものは後方ストンプへ送る手はずが整えられているなど、処理は滞りなく進められているようだった。
戦いへの備えも申し分ない。が、しかし、]
指揮はならんか………。
[年近い同輩、テオドールを思って口元に短い苦笑が閃いた。
ひとまず分かったと頷いて、士官らに視線を転じる。]