!! やめ――っ!![ その時に、同じく馬をなくしていたらしい生き残りの二人が鉄壁の陣形に向かっていくのが見えた。静止の声など間に合わない。 遺体が二つ、できた。別れの言葉も、からかいの餞の言葉も告げられないまま、未熟な指揮官の下で彼らは死んだ。 無茶振りに付き合う事無く、彼らが脱出する気などさらさらなかったのは、その傷だらけの姿ですぐにわかった。あれだけ血を流しながら、二人とも背中に傷がなかった。]