…この程度で通れるのは、この一帯だけだ。
だがあちらこちらに点在する石を伝っていけば、遥かに短時間で川を渡ることができる。
[踏み入った水は馬体を濡らすことなく、馬の足の関節をすぎたところで止まっている。
対岸を警戒しつつ、ひょいひょいと手綱を操って、馬を前後左右へと進めていった。
複雑なルートを危なげなく渡り、踊るように対岸へと降り立つ。
騎首を巡らせ、再び同じルートを辿って戻った]
……幾らか石が割れかけて危ない箇所もあったが、大勢は影響ないな。
後程、図を書こう。
お前たち、覚えられるか。