― シュビト近郊 ―スルジエか...[ 一見して、軍人と判る物腰、そして三代に渡り世話になっているという言葉...それを見てとれば、男には、相手がただの亡命希望者とは単純に思えない ]『...尾けてきていたのは一人ではありません』[ シメオンについていた私兵から、そっと耳打ちもされるが ]どうするね?大使殿。[ 男は敢えて、自らは詮議することなく、カナンへと話を振った。彼が自身の立場と、状況をどう見ているのか、これはそれを試す絶好の機会だ ]