ーメイン・サロン メリーダウン前ー
[急に駆け寄ったのに気付いたのか、こちらへと足を踏み出して、バランスを崩した。>>445
無事な足で踏ん張って、転げはしなかったが、やはり、片足が動いてないようだ。
パタパタと、コップから数滴水が零れるのにも構いなく。
コップが二つあって、片方を自分に差し出そうとしていたなんてことには、気づかない程に慌てていたに違いない。
「足…怪我でもしたのか?」と痛いだろうにそんな素振りは見せず、肩をポンと叩き、逆にこちらを気遣うシオメン。]
す、座ってください!
[声が震えたのは、確実に過去の自分を重ねたから。
適切な処置さえ出来れば、治りも早く、後遺症もない筈だと、幹部を触ろうと手を伸ばす。
もし仮に、折れているのであれば、医者であるカークが応急処置を施さない訳ない…という初歩的なことを全く失念したままで…。]