― 回想:戦場 ―
……どんな状況であれ。
自ら命を絶つほどの愚か者ならば。今はこの場で、剣の錆にすれば良いまでだ。
[>>468握る剣と同様剣呑な光を帯びたままの瞳に、緩く頭を振る。]
……正規の兵や将ならともかく。傭兵では、人質としても弱い。
何より。これより先激戦区に割かれるであろう人員を思えば、人手は大いに越した事がない。
……恐らく……いや。間違いなく、そういう話も出るだろう。
誇りは、人を縛る物ではないが。権威もまた、人を縛る物ではあるまい。続きは、砦で。
[とはいえ、己に権限があるワケでも無かったが。捕縛した後の処遇は、そうそう非人道的な物でもない。
>>469盾を下ろす青年に、一つ頷いて。]