― カレン・中央商会 ―
[どうやら本当に配属されたらしいケット・シー部隊。
にゃーにゃーみゃーみゃーごろごろと好き勝手する猫たちを見て、これペットの世話じゃないだろうなと半ば本気で考え始めつつ。
確かに妖精は妖精らしい。ファミルのブーツに仕込んだ、移動用の風魔法は、彼らの協力で格段に安定していた。]
ミスターゲルトを頼む。そう、ファミルだ。
久方ぶりだな。
……南方の砦でやりあってるって聞いてな。また入用だろ。
今度のは対魔法薬だ。
ある程度の魔法を無力化…か、弱めてくれるスグレモノだ。
魔物って言うなら、スプリガンやらが出てきてもおかしくないだろ?
[ズイっと詰め寄ってアピールを始める。
やれ身体になじむまで数時間かかるやら、ファミルが使うレベルの魔法であったら、無力化は容易いだとか何だとか。大魔法使いの大魔法でも、命が即奪われる事は無いだとか。
そこいらの誰かを捕まえて丸薬を飲ませて実験して見せてまで、売り込んだ。
実際に使用されるかどうかは別として。*]