うちの狸爺が…
ああ…実家の話をするのは初めてでしたよね…
実家が、成金の商家なもので。
どこかのお坊ちゃんの実家と、パイプが欲しいんでしょう。
[酩酊もかくやといった有様だった上、思い返せばひた隠した実家関連のことを口にしたようで、後日人知れず赤面したものでした。]
逆らう…?
恋愛結婚なんて今時流行りませんよ、少佐。
[グラスを傾けて、飴色をぐいと飲み込むと。
少佐は居るんですか?>>434とやや踏み込んで聞きました。
その答えは――どういったものだったか今となっては酔いと共にすっかり覚めて遠く記憶の彼方のことで。]