―“前庭”海域北方/第三艦隊― …、またあいつか。 派手な動きをしてくれる。[皇帝率いる戦艦の対面、場をかき回すかのように一際激しく動きまわる巡洋艦>>470を見れば、舌打ちとは真逆の感情が沸き起こった。敵巡洋艦に向かっていた水雷艇は、だが先日のようには突出しない。副砲による発砲>>466を確認すると、距離を取って射程から逃れる。発砲が止まれば、また不規則に旋回しつつ前へ。ともすれば邪魔な虫のように――ちらちらと相手の意識の上に、水雷艇の存在を載せる。]