人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


騎士 ヤコブ

[小さなころはよく泣いていた幼馴染も、10を超えてからはあまり泣かなくなった。
それが、ただ泣くところを見なくなっただけだと気づいたのは、物陰で声を押さえて嗚咽している彼女を見た時。]

 (なあ。まだ泣いてるのか?)
 (やっぱ泣き虫だよなおまえ。誰の時でも泣いてんじゃん。)

[今思えば、ひどい言葉を掛けたもんだなとも思う。
思ったことを、そのまま声に出した言葉。]

 (お前が泣いてたら、おばちゃんだって安心して死んでられないだろ。)
 (ほら。泣くなって。)

[なんて、汚いタオルを差し出したことまで思い出した。]

(472) 2014/03/30(Sun) 15:55:06

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