隻眼――か。 そんだけ容赦なく敵兵を…公国兵を殺してきたから、「英雄」なんだろ。[言外の忠告には、瞳細めて口許を上げた。己の腕は己が一番よく知っている。万一その「隻眼」と対峙することになれば、余裕があるわけではないが。あの頃のようなどこか不敵な笑みは、かつての友が近くにあるからこそ浮かぶものだ。なるようにしかならんが、万策尽くす、と。>>342]