何度言えばお解りになりますか。
向こうの狙いは巫女姫を失脚させる事であり。
そして貴女の護る宝珠です。
早い話――――
貴女を護り切ればこちらの勝ち。
負ければ、こちらの負け。
そう言う話です。
[我儘な姫をどう言えば納得させる事が出来るのか。
聡明さと、勇敢さを持ち合わせているがゆえに。
説得も一苦労であった。]
そして貴女も分かっているはずでしょう。
王府側には味方ばかりではありません。
貴女を失脚させ、巫女を形骸化させようとする貴族諸侯もいるのです。
ソマリ・フル・アレイゼルがその良い例です。
自ら戦地へと赴くなんて――――
鴨が葱を背負ってきたようなものですよ。