[軍医の動きが鈍くなり、声を出す気力もなくなってきたらしい。意識が朦朧としてきているのが分かった。]軍医殿…、っ…軍医殿…!確りして下さい!貴方は此処で倒れていい人ではない筈だ。[圧迫止血を続けながら男は意識を繋ぎ止めようと必死で彼を呼ぶ。じわりと目の奥が熱くなり、視界が滲む。]