人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


帝国扶翼官 ルートヴィヒ

― シコン港・桟橋 ―

[第三艦隊といえば、と思考はとりとめもなく過去に飛ぶ。
10年前、ストンプに行った折に聞いた話が脳裏に蘇った。

会食も終わり、少し散策していた折のことだ。
その頃既にストンプ家の使用人たちには、父が縁談話を持ってきたことが伝わっていたらしい。
立ち聞きというわけではないが聞こえてきた話に、意識が吸い寄せられた。

「縁談だったらウェルシュ様よりも、ウィズルカ様がいらっしゃったら、あちらの息子さんとお似合いだったと思わない?」

多分、迂闊な若いメイドの考え無しの発言だったのだろう。
直後、嗜める声がいくつも聞こえてきたが、発言の内容が頭に引っかかって、その後のことはよく知らない。]

(469) 2015/11/04(Wed) 23:28:02

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby