喜んで、我が君。[破顔に綻んだ眼差しと、彼女ばかりに向ける柔らかな声。>>455一度、腰を折るように上体を倒し、両腕に掬い上げる肢体。純白の外套で包んだ妻を横抱き、裾は生温い風に玩ばれる。] ―――…このまま連れ帰りたいところですが、生憎、異界門《ゲート》を塞がれてしまいました。 広域に結界《アンカー》を打って、広域陣を描けば突破も出来るかもしれませんが――…、何分、魔界には慣れていないもので。[残念そうな口振りで彼女に現状を語るが、その顔からは笑みが消えず。]