――深夜:西寮の一室にて――[部下達に二面性を不審がられているとは思いもよらず。足が向いたのは、やはりトールと共に過ごした懐かしの部屋。数匹の犬達と共に、思い出の部屋へと入った。] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。[全て、忘れてしまおうと心に決めたのに。懐かしさがこみ上げてしまいそうで、首を振って、自らを諫める。どうして、この部屋を選んでしまったのだろう。今更悔いても始まらない。……そもそも。この建物において、この部屋以外に自分の居場所はあり得なかった。]