本当は、あの場で一緒に殺るつもりだった。 軍務大臣を殺った小太刀で、同じように刺してな。 ――それなのに、気づいたら小太刀持ち変えて柄の方を叩き込んでた。[小さく息を吐き出す。この問いが来るのはわかっていた。だからこそ、本当はベリアンも同席すべきだとわかっていながら、遠ざけたかったのだ] ……暗殺者にあるまじき情だ。