(石の情報が既に帝国に渡っているだけであるのなら、誤魔化しも聞くだろう)(イェンとローには若干の異国訛りはあれど、それは草原全体で使われる言語のものであり、即鎖の国に繋がるものでもない)(だが、――)[目を伏せ、寝台にもぐりこむ。ふ、と息をつき、天井を見上げた。](ダーフィトは俺の名を知っている。)(それが鋼の民の傭兵だと帝国に知られれば、…面倒な事になる)(……或いは、もう知られているのかもしれん)[――実際既に、その一部はヴィンセントに伝わっていたのだが>>870]