[我知らずロー・シェンは、すっ…。と、余り口角を上げない頬を己が手で撫でた。 不動の表情も、 笑った顔も、…続けていれば、やがて同じ意味に収束するのだろうか。たとえクッキーの行く末を知ったとしても、ロー・シェンは何も言わなかっただろう。渡された以上は、彼女のものだ。何を為すも為さぬも―――… 彼女の、自由だ。*]