− シコン砦・夜 −[楚々とした眼差しのまま焚きつけてくることよ。女領主の言葉に、アレクトールは強いて笑う。] 彼の強さは俺も知っている。 軍人としてだけではなく、武人としての度量にも、一度は触れた身だ。 だが、あなたは彼の提督の手を振り払った。 あなたの見たい未来は──俺がもたらすものか?