軍人…そして敵同士、か。[敵である事は解っていたものの、明確な答えを得ればこちらは納得したような顔になる。もっと細かな情報、たとえば自分の国の名前や、男の国の名前なども気になったものの、ひとつの質問への対価には多く、また敵同士である事と、主観が混じるという相手の言葉に、問いを重ねる事は良しとしなかった。]……わかった。思い出せるものならそうする。[じっと見返し、ゆっくりと目を閉じて嘆息した。得られた情報はまだ極少なく、自分を取り戻すにはとても足りなかった。]