[歩きながら取り出すのはカフス。一つを袖口につけ、もう一つを取り出そうとして] ――…あれ。[いくら探ってももう一つは見つからない。あるのは携帯用の消毒液だけ。ハンカチが無いのは貸したからだと覚えているが対であるはずのものは見当たらず眉間に皺が寄る。] 落したか……?[何処で、と考えて自室と司令塔が浮かんだ。着替えた時か、それとも――。リヒャルトは急ぎ足で自室へと戻っていった。]