[結局、無事に団長代理は戻り、自分もまた本来の位置に戻る。矢と投石が両軍の間を埋め、先陣を切る騎馬隊の馬蹄が大地を揺らす。様々に鳴り響く音で馬が興奮し、静めるのに苦労した。なお苦労したのは、逸る自分の心を押さえること。団長の隣にあって、食い入るように戦いの様子を見つめる。探すのは、次第に強くなってくる、ぴりぴりとした嫌な気配の源。]