― 川辺・北側 ―[幾つかのポイントに分かれて渡る。騎馬の民ほどではなくとも、竜騎兵隊の乗馬技術は高い。クロイツの詳細な報告も既にあったから、コツを掴めば浅瀬を渡るに脱落をする者も出ず、多くが川を渡りきりつつある。渡りきった向こうでは、再び集結する手筈だった]「敵がいます…!」[声に目を向ければ、帝国側の岸に動くものがある。攻撃は仕掛けてこないようで、やがて走っていった。斥候だろう。やはり罠らしく反応が早い]