[その後ペーターが告げる。自分は“霊能者”かもしれない、と。彼が見たという黒い服の男。その正体は]―――案外、本物の雪の聖霊、だったりして。その人が来たから、予報が外れて、こんなに早く銀嵐が来た……?[あくまで想像、実に突飛な思い付きにすぎないのだが、常の癖でもっともらしく、そう口にする。そうだ、せっかくだからまた読んでみるのもいいかもしれない。雪の聖霊の物語を―――]