― 灼熱の闘技場 周辺 ―過去に出来なかった事…か。[>>1:432目の前の男とは敵同士だったから、何かの決着だろうかと、言葉はそう受け止めていた為に、相手が感じている寂しさには気づかなかった。促すように動かされた視線には、だがまだ視線を動かしただけで体は動かない。黒い軍馬と視線が合う。馬も乗っていいと言うように嘶いたので、苦笑するような形の笑みが口元にのぼったが、まだ傍らに立つだけだった。協力するかどうかは、情報交換が終わってから決めても遅くはない、そう思いながら。]