[>>438ジェフロイは素直にカップを取った。もし断るようであれば「口移しにでもしてやろうか?」と戯言でも吐いていただろう。薬めいた味のする口づけなど、自分にとっても彼にとっても災難でしかない。一度口元に運ばれたが、紅茶の香りに気が逸れたのか一旦カップを下げる。どうやら察したらしい。自分のような反応を示さなかった事に内心舌打ちをしつつ。けれど全て分かった上で口に運ぶ姿はいっそ潔いと思い。]……。[カップに添えられた彼の指を無意識に目で追う。]