人狼物語−薔薇の下国

238 奪還試験


神秘学者 アデル

[扉に向き合う前に、結い紐を解いて髪を背に滑り落とす。
いつも抱えている魔導書は置いたまま、その上に結い紐を乗せて]

……界統べし、強大なる王よ。
私たちの帰還の意思、それ示す証として。
陽と月の廻り辿り、祈り捧げし『斎の民』が『巫女姫』、アドルフィーネ・シュピールドーゼが血を捧げましょう。

[言葉と共に、錠前に向けて手を翳して、零れる紅を滴らせる。
血ではなく、この身その物を捧げたならば、扉を開くのは容易いかも知れない、けれど。
今、傍にいるひとと共にありたいという願いに従った身には、それは選べないから。
だから、道を開くための代償、対価として、己が血を──強き魔力の源でもあるそれを、捧げる]

(454) 2014/08/25(Mon) 01:25:22

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