― 宿屋内部 ―
[どんどん強くなる風で窓がカタカタと揺れる。
パメラが風邪をひかないよう今日は宿屋へ宿泊するべきか、などと考えながら追加の薪を取りに行ったとき、窓を眺める顔見知りの旅人>>450を発見した。]
……っ。
ひ、久しぶり。ニコラスじゃないか。あれからもう5年、だっけ?
[最初は親しげに挨拶する予定だったが、眉を潜める姿にほんの少しためらってしまう。何か困ったことでも起きたのではないかと。
しかしその視線の先を見て、もしかしたら天候の悪化を気にしているのか?と思いついたので、勇気を出して呼びかけた。]
急に曇って寒くなってきたな。こんな気温が下がるなんて、俺が覚えている限りこの村ではない。
ああ、そうだ。こちらに来たばかりで疲れているんじゃないか?食堂の暖炉には火を入れた、温まるといい。
[ニコラスを気遣うように告げたところで、空から白いものがちらちらと降り始めた。
豊穣の村で初めて見る雪に、一抹の不安を抱きつつ。それでもニコラスには悟らせないよう、穏やかな口調を心がける。]
じゃあ、俺は薪を探してくる。またあとで、な。*