[そのまま案内人にはリュートを探しに行ってもらい、自分は壁に背中を預ける。ロー・シェンは「じきに身体がもたなくなる」と言っていた。でも、どうしたらいいか悩ましい。] …お、[そうしているうちに、先程、ホールで見かけた抱擁組の長髪の方が、小間使いに案内されて廊下を歩いてくるのを見つけた。] ──よう、 血兄弟?[疑問形で声をかけながらも、どこかで確信していた。この青年もまたバランの犠牲者で、自分と相似のものであると。]