人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


魔王 テオドール

 学習し、工夫するのが人間だけでないと見せてやろう。

[ テオドールは軍の本隊を騎士団の布陣の前面に残したまま、五百匹ほどのコボルド隊を切り離し、北東へ進めさせた。

 テオドールを誘いこむ作戦は、騎士団心理としては、もう出来ないだろうと考えている。
 ならば騎士団は、恐らくあまり突出せずに魔物を引き込み、迎撃する構えだろう。
 そこで、 ]

 コボルド隊はカレンを無視して、ペンホールズを直接叩け。
 ……さて、騎士団はこれを無視できるかな?

[ カレンを守る騎士たちは、これからを担う若き騎士から、シンクレア卿などの重鎮まで、輝かしい名が並ぶ。
 騎士団がこのカレンをどれだけ重視しているかが、察せる顔ぶれだ。
 それはそうだろう。カレンが落ちればペンホールズまでは一直線なのだから。 ]

 少ない手数を裂いて、ペンホールズへの道を守るか?
 それとも、ペンホールズが耐える事を信じて見捨てるか?
 好きにすればいい。魔軍にとっては、失敗しようとたいして惜しい数でもないのでな。

(450) 2014/04/01(Tue) 22:38:07

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