― 自室・集会より少し前―[懐かしい同僚からの手紙が届いたのは集会から少し前のこと。刻印がユレ家個人からでも王府からのものでも、さして変わりはない。細かいことなど気にする性質ではなかった]アイツが手紙をくれるなんざ、いつ以来だったっけな。[彼が学館を辞めた直後は何度か手紙を遣り取りしていたものだったが、それもいつの間にか途絶えていた。久しぶりの手紙には何を書いているんだろうと嬉しく思いながら、長い長い手紙を読み始める。やがて机に向かうとペンをとる]