[石造りの人形――ストーン・サーバント。
人間よりも一回り大きい彼らが、総勢30体。
さっきまで倉庫だった跡地に半円を描くようにずらり並び、
その全てが中央の魔女へ跪いている。
石人形の主たる魔女は
肩を大きく上下させて荒い息を零しながらも、
自らの論理魔術の出来に、満足そうに頷いた。
命令に従い自動で動く魔法人形。
一時的なもので、一定時間が経つと元の石くれに戻ってしまうし、
制御が難しいので大量に何度も作れるものでもないが、
これからの防衛戦で不足している盾役の足しになるだろう。
普通の魔術師では1体作成するのも大変なところ…彼女が構築したのは実に30倍の数。
魔女と呼ばれる所以が此処に在る]