あ、 その いろいろとありがとう、助かった。
[礼を言いながらも、ちょっと困ったような顔になったのは、彼の任務を思ってのこと。
ロー・シェンはバランを殺したのは自分ではない、というようなことを言っていた。
彼が親の仇(?)ではないのは幸運だろうが、彼がバランの討伐に加担できなかったのは、おそらく、自分の足止めが功を奏したということだ。
それで、ロー・シェンの手柄が減点されるかもしれない。
ここまで彼から受けた厚意を思うと申し訳ない気もするが──
まあ、別の方法で返せばいいか──と前向きに考え直した。]