(せめてものの救いは、 この検分にあいつがいないってことだな)[どうしてかはわからない。けれどこの姿を古馴染みのあいつにだけは見られたくないと思ってしまう自分に自嘲するように口端が上がる] 人狼は、同族を襲わない。 ………この傷は私が身に刻む、私が人であるという証だ。[白い背を見せたまま、ゲルトとレジーナへ] ……これで、納得してもらえただろうか。[二人の返答を待ちながら、女は床へ落とした黒衣を手に取った*]