………感謝いたします。[ それでも、直ぐに解放に応じてくれたのには 些か拍子抜けでもあったが。 ただの戯だからこそ、直ぐに飽きたのだろうと 安堵した空気がその表情にも現れていた。 見通しの見えぬ闇の向こうは、 微かな恐怖を宿すけれど。 それでも文字通り解放されるならと、 他の扉にチラと視線を走らせながらも 彼女の背を追うのだ。 つばさの枷も外されると、信じて。 ]*