― ベルサリス学館前 ―
[カナン達一行の行方>>433を捜索の兵から知る事ができれば追った。その際、彼らの他に数名の私兵らしき者>>263が護衛についていると聞かされても顔色は変えない。]
( いない方がおかしいというものです。)
[ 但し、その人員は学館から遣わされている者では無いかと誤解をしていたが。
南部に置いてこれまでカナンの所在や言動は注視されていても、実際に北の王府で姫巫女に謁見した副使のその後の行方はろくに把握していなかった事から、そこからのオプティモの貴族の存在にまで繋がる事ができないでいたからであった。]
( ――これはまた一歩出遅れましたね。)
[ 学館でその姿を探している間に次の一報>>438が届けば軽く嘆息。追われている者の素早さを甘く見ていなかったかと自省しながら、後を追った。]