[彼女から問いを得ると、困ったように眉を下げた。深い傷を負った左腕を一瞥し、小さく息を吸う。骨まで届いているのではないかという傷は凄惨だったが、半面、どこか作り物めいてもいた。あまり血の流れを感じさせないせいかもしれない。] ……ええ。お察しの通りです。 あなたは、先の大戦で崩御なさいました。 人類を再統一するという「一統」を掲げて ご自身で軍の先頭に立っての末、です。[問いを肯定してから、やや複雑な表情をする。]