― 城館へ向かう途中 ―[夜が明けてすぐ、男は自身の犯した事への後始末を終えたのだが……城館に向かう途中、バランの夜にて指揮した一団に捕まった。昨夜の作戦行動に関する報告書を作らねばならない事を、すっかり忘れてしまっていたのだ。特に死霊術封じに関しては、宗教儀式に則ったものを扱っているのだ。それがどういったものなのか、まとめておかねば、事後処理をする者達に類が及ばないとも限らない。魔力の補充はできたものの、休息のないまま、日が高くなる頃まで働くことになってしまった]