― 艦内・某所 ―抱えた機銃の慣れた重み、戦場を駆けた頃にはこの重みこそが頼りで。言ってしまえば、今の閉鎖的空間の中ではむしろ威勢は有り余る程。本来ならばこんなモノ必要はない…しかし「分かり易くて、いいだろう?」こんな自分を、信じかけた、愚かしくも憐れな“彼”を思い浮かべ「―さぁ。呼んでくれるかい?絶望の淵で、俺の名を。」クッと喉を鳴らして笑う。その声には一抹の自嘲めいた色を覗かせながら…