人狼物語−薔薇の下国

263 修学旅行試験


高殿 幸久 フェリクス

[三日目は朝から集合時間まで丸ごと自由行動。
今まで以上に柔軟な行動が可能になる解禁日。

そして、最終日の今日、
出発地点であるホテルからも程近い今西家書院へ寄りたいと、
旅行前から妹に提案と打診をしていた兄である。

つまり、彼女が頷けば、本日最初の目的地は決まったも同然だ。
集合場所へは余程のことが無い限り、余裕を持って間に合うだろう。

鷹を括って慢心を抱くが、
旅先のトラブルなど息をするより当たり前のこと。

唐突に―――昨日秋桜を騒がせていた突風が兄妹を襲ったのだ。
己は当然、秋を忘れさせる冷たさに眼を細めつつも、
脊髄反射宜しく妹を庇うように抱き寄せた。]

(442) 2014/10/25(Sat) 04:36:42

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