― 夕刻:カレン東平原 ―
[ 戦闘二日目……。
前日と違うのは、戦場に大量の戦争ゴミが残されていることである。
その大部分は、矢や壊れた武具や……、
屍鬼にすらならないほど破壊された遺骸であった。
魔物が多いが騎士のもある。
恐らく回収出来るだけはしたのだろうが、見逃しや、移動不可能なものもあったのだろう。
それでも1日目に死ぬというのはまだ幸福だ。
戦闘が進めば、そんな余裕もなくなる。遺髪さえ戻って来ないことも「よくあった」 ]
[ ……テオドールは、眉間に皺を刻む。
これは違う時間の記憶だ。
ぐ、と首を上げて、平原を挟んだ向こう側、光の結界を背にする騎士団を見る。 ]