[ツェーザルは、瞳に浮かべる色を改めてから相手に向き直った。]
クレス、
此処にはまだオクタヴィアスさまがいらっしゃらない。
合流までの間は、おまえが大将ッス。
その分、軍全体のいろんなもんを掌握しなくちゃいけない――…
[もうアルブレヒトさまはいらっしゃらないのだから…という言葉を飲み込んで、後を継ぐ。]
クレスにしか出来ないことをやれるように
おいらがやれる分は受け持つッスよ。
[それは例えば。
この現状に多少なりとも浮き足だった味方兵のため、戦場で隣を走って、目の前で武器をふるうような…歩きの兵に寄った位置での鼓舞とかを、だ。]